< スーパーカミオカンデに行ってきた >

「スーパーカミオカンデ」、皆さんご存知でしょうか。名前くらいは聞いたことある、て方も多いと思います。

スーパーカミオカンデは岐阜県飛騨市神岡にある「神岡鉱山」内にある世界最大の宇宙粒子観測装置です。
この装置を使い「ニュートリノ」の発見や、それが「質量を持つ」ということを発見し、ノーベル賞に輝いた小柴さん、梶田さんと言えばお名前くらいは聞き覚えがあるでしょうか。

実は年に1日だけ、このスーパーカミオカンデを見学できるツアーが組まれており、運良く機会を得ましたので先日行って来ました。
当選倍率は平均6倍。全国から興味を持った方達が来られていました。

神岡鉱山の地下1.000メートル、東大宇宙線研究所にあるいくつかの研究施設のひとつ、スーパースーパーカミオカンデへは専用のバスに乗りこのトンネルから入ります。

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中の気温は平均13度から15度。
何本ものダクトが縦横無人に這う迷路のような鉱内を進み、スーパーカミオカンデの入り口で降ろされました。

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スーパーカミオカンデについて、ちょっとだけ解説しておきます。
なるべく簡単に書きますが、質問は無しで願います(笑)

ニュートリノ、という粒子があります。これは、これ以上分けることができない基本粒子である「素粒子」のひとつです。
ニュートリノは宇宙中にたくさんあり、それは遠い宇宙から飛んできたり、太陽で生まれたり、大気で発生したり。そこら中に大量にありますが、見えません。
そして、「いろいろなものをスルスルと通り抜けてしまう」という性質があります。

ただまれに物質の原子核とぶつかることがあり、その時に「チェレンコフ光」という光を出します。
本当に小さな光で、例えるなら月の地面に置いた小さな懐中電灯を私たちが地球から観察するくらいの光です。
とても見えません。

そこで地中深くに大きな水槽を作り水(純水)を貯め、周りにわずかな光をも増幅できる「増倍管」を配置。
24時間毎日観測しやっと見つけたニュートリノ。これにより小柴さんが2002年にノーベル賞を取りました。当時はスーパーカミオカンデの前身、「カミオカンデ」でした。

そしてカミオカンデをさらにパワーアップ、高性能化したものがスーパーカミオカンデです。
このスーパーカミオカンデを使い2015年、ニュートリノに質量があることが発見され梶田さんのノーベル賞受賞となりました。

下の写真がスーパーカミオカンデの模型。
直径、高さとも約40メートルの巨大水槽には1万1千個の光電子増倍感がビッシリと並んでいます。

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いよいよ扉の中へ入ります。
外から空気を送るダクトや水槽内に純水を出し入れするダクト、その他よく分かりませんがなんやかんやのダクトが密集して出入りしています。

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スーパーカミオカンデの内部です。
先の模型でいうと水槽の上、半球状の部分がありますがちょうどその場所に入って来ました。
つまり私たちは水槽の上に立ってることになります。

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ここで東京大学の研究者の方から簡単に説明を受けます。
スーパーカミオカンデの構造、
何をしているのか、
ニュートリノとは何か。

なかなか興味深いお話でした。

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その後は時間の許す限り自由時間。
決められたエリアではありますがほぼ全て写真オーケー、またいろいろ質問にも答えてくれます。

見渡す限り難しそうな機械が並んでいます。

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スーパーカミオカンデを見学した後は次の研究施設へ鉱内を歩いて移動します。

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スーパーカミオカンデのある東大宇宙線研究所にはこの他にも研究施設があります。
その内のひとつ、XMASS実験室に案内されました。
ここは中に入ることが出来ないので説明だけです。

これも簡単に説明しておきます。

この施設の目的はダークマターを発見すること。
私たちが目に見えたり、見えなくても観測や工業、医療に使ったり(電子や陽子、X線とかガンマ線とか)して存在を認識しているものは宇宙の中の5パーセントほど。残りは未知の物質ので、よくわからないので「ダーク(暗黒)」という言葉を使い、これらを見つけようとするものです。

存在の証拠はいくつもありますが、直接観測は未だ出来ていません。
これを見つけることで新しい素粒子の発見や、宇宙の謎の解明に大きく近づくことができるそうです。

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以上、スーパーカミオカンデ、XMASSと見学・解説していただき今回のツアーは終了しました。

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この研究所には今回見学させて頂いたほか、「大型低温重力波望遠鏡・KAGRA」や現在建築中の「ハイパーカミオカンデ」など、難しくてよく分からないまでもワクワクさせてくれる施設があります。

宇宙とはなにか、
物質とはなにか、

私たちとは・・・なにか。


とってもロマン溢れる一日となりました。


少しでも興味のある方は来年、応募してみてはいかがでしょうか(^^)







写真展「2016/12/10展WEST」に参加します。
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【開催日】
2016年12月9日(金)・10日(土)
9日 12:00~20:00
10日 12:00~19:00

【会場】
イロリムラ[89]画廊1F・2F
大阪市北区中崎1丁目4番15号
TEL:06-6376-0593 (電話受付 10:00~18:00)
http://irori2005.com/












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Commented by otti468 at 2016-12-01 12:51
はぁ~、こんなツアーがありますのか?('-'*)~
私の家内はこういうのに夢中で・・・(学者でも何でも無いのに??)~
よくカミオカンデの話を振られます~
生返事をしているうちになにやら記憶に残っています~
なかなか経験できないツアーですね。
よい経験をされましたね。
私??私は”閉所恐怖症”でして・・・('-'*)
MRIのトンネルも難儀しています・・・汗;;~
Commented by rinkatu at 2016-12-01 14:29
富山~岐阜を結ぶR41号線は
昔からブリを運んだブリ街道と名付けられてたんですが
富山の田中耕一さん、富山に子供のころ住んでた利根川さんと
こじつけもありますが
いまじゃノーベル街道と名付けられてます♪
Commented by hanashigai at 2016-12-01 17:30
この施設、でっかい実験棟が地上にあるものとばかり思っていましたが、地下深くにあるのですね!
先ずは想像の世界から入り、理論を突き詰めて、それを実験で証明する科学者の仕事は実にロマンチックです。
それにしても「あぁ~自分は見学が無理そうだぁ(´;ω;`)」と思いながら読み進みました。
トンネルは苦手で、洞窟は超苦手で、地下通路は少し苦手なんです(笑)
ちなみに高層ビルの窓際、観覧車、鉄道の鉄橋も苦手です。
Commented by revoir-dima at 2016-12-01 22:17
> otti468 さん

なるほど。閉所が苦手な方にはちょっと辛いかもしれませんね。
私もややニガテな方ですし、MRIは撮ってる側の人ですが撮られるのは得意ではありません。
奥様はご興味アリアリみたいですね。ぜひ来年はお友達とでも行かれてはどうですかね~^^
Commented by revoir-dima at 2016-12-01 22:31
> rinkatu さん

ノーベル街道!う~ん、、、。付けた人の並々ならぬ拘りというか思い入れを感じますねぇ。
確かにこれだけのそうそうたる名前が並ぶと、あやかりたいというか乗っかりたいというか、そんな人も出てきそうですね^^
Commented by revoir-dima at 2016-12-01 22:39
> hanashigai さん

実際には一枚目のトンネル方直線で数百メートル進んだところ。山の頂上の真下です。つまり、頂上から地下1.000メートルです。
鉱山であった頃のトンネルが縦横無尽に延び、坑道は総全長で1000kmを越えているらしく、迷わないでくださいとのことでした^^;
人も多いので孤独感は無いと思いますが、閉塞感は拭えません。放し飼いさんのような方にはちょっとしんどいかもです^^;
Commented at 2016-12-02 16:51
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by revoir-dima at 2016-12-03 11:12
> 鍵コメさん

了解いたしました〜
Commented by FLEKTOGON35 at 2016-12-04 00:01
難しいけど興味深いお話ですね!
「ニュートリノに質量があること」、少し前に何かで読みましたね。
まさかこんな巨大な施設で研究されているとは知りませんでした。
実はもっと凄いものが隠されているかも!

研究を続けている方ってすごいですよね。
いや、追い求められるって羨ましくもあります。
宇宙も人間の脳も、まだまだわからないことだらけなんでしょうね。
Commented by revoir-dima at 2016-12-04 07:21
> FLEKTOGON35 さん

なるほど。今の人類が知り、理解し受け入れることの出来るギリギリの情報を少しずつ出してるかもかぁ。
そう考えると個人的にはもっともっと知りたいです(^^)
こういう研究って、好きなことに没頭してお金もらえて良いように思えますが、結果を出さないといけないプレッシャーもあるんでしょうね〜
Commented by monsukewc at 2016-12-04 09:57
地元の近くにあったことは知っていましたが、こんなにすごいことが行われていたとは・・・(苦笑)
しかし、難しすぎて何んのこっちゃです^^:
なかなかできない体験をされて、すごいですね。
地下でコンクリートだから、灰色の世界になってしまいますね。
Commented by revoir-dima at 2016-12-05 11:40
> monsukewcさん

まぁ元々、多かれ少なかれ興味を持っている方が応募されてるわけですから、ここに集まって来られてる方は話を聞いてイメージくらいは出来る方々なんでしょうね。
向こうとしてはこれ以上簡単に説明出来ないってくらい噛み砕いているんだと思います。
私はというと、この経験のレア度だけでマンゾクしていま(^^;;
by revoir-dima | 2016-12-01 11:38 | Trackback | Comments(12)