< 大大阪時代・建物の記憶 >

大正後期から昭和初期にかけ、大阪では「大大阪時代」と呼ばれていた頃がありました。

「関東大震災」により大量の人や企業が大阪に流れ込み、日本一の大都市に。同時に商業、文化、芸術、建築等が花開き、とっても華やかな時代でした。

NHK連続テレビ小説「マッサン」や「ごちそうさん」などはこの時代の大阪を背景としたものです。


この時代の名残は大阪に数々ありますが、特に建築物は数多く現存し、大大阪時代モダン建築としてたくさんの方が訪れています。

その内のひとつ、「芝川ビル」にカメラを持って行ってきました。
 
 
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今回ここを管理されておられる方を訪ね、色々と詳しいお話を聞かせていただいたり普段は点けない照明を点けていただいたりと、ご配慮いただきました。
アポ無し飛び込み取材でしたが、快くお受け下さりありがとうございました。
 
 
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江戸時代から明治にかけ、唐物商として財を成した芝川家。
それまで煉瓦造2階建の洋館と、日本家屋、土蔵を使用していましたが昭和2(1927)年、南米マヤ・インカの装飾を纏った芝川ビルが竣工しました。
大大阪時代にはこうした自由な発想でさまざまな様式の建築物が建てられました。
 

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竣工当時は各々の部屋を応接室や娯楽室として使用するつもりでしたが、教育に関心を持つ芝川氏は「芝蘭社家政学園」という花嫁学校を設立。

昭和4(1929)年の開校から昭和18(1943)年の閉校までに、関西一円の名門女学校を卒業した3,000人を超えるお嬢さんたち、いわゆる「いとはん」たちがここで学ばれました。

「芝蘭社家政学園」は、現在の女子短大のはしりであったとも言われています。


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その後、戦争。
奇跡的に大阪空襲を生き延びたこのビルも年月を経て老朽化していきますが、何度かの修復を重ねることで今でも当時の雰囲気そのままに保存されています。
また、国の有形文化財に指定されています。


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この芝川ビルでは、夏にはここのテラスではビアガーデンが行われます。

私も何度か行きましたが、近代的なビルに囲まれた中、今ではすっかりこじんまりとしてしまったレトロビル。
そこだけがタイムスリップしたようで、そんな中に身をゆだねながら傾けるビールグラスは本当に異次元、異世界。

言葉に言い表せない感覚を楽しむことが出来ます。


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大阪にはこの芝川ビルの他にもこうしたモダン建築物、モダンビルディングがまだまだ沢山あり、
多くのビルディングではカフェやショップなどのテナントが入っています。




大阪にお越しの際、道頓堀やUSJ、吉本新喜劇などを一通り楽しんだあとはぜひ一度レトロビルを訪ね、大大阪時代の大阪を感じ、こうした雰囲気の中でのショッピングやティータイムなどを楽しんでいただけたらと思います。










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写真展、します。
セルフポートレート写真展「I my me」
■ 開催日
2015年5月11日(月)~5月17日(日)
12:00~20:00(最終日のみ18:00まで)
定休日:水曜日

■ 場所
Acru Gallery


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開催期間中、お近くをお通りの際はぜひお立ち寄りくださいませ♪♪



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Commented by rinkatu at 2015-05-06 22:35
照明器具、手摺、タイル、壁
今の時代に入手出来ないものあるでしょうね!
ひとつでも欠けるとバランス崩れそうで
貴重財産が長く残ってほしいですねp(^-^)q
Commented by precious_m at 2015-05-07 10:28
おはようございます。
あまりみたことない建築と思ったら
南米マヤ・インカの装飾!
なんと、その時代に他国の文化を取り入れていたんですね~。
日本にいながら異空間というか、タイムスリップしたような感覚になりました。
こういう建築も面白いですね。
大阪は色々なものをみせてくれる宝庫ですね!
行ってみたいです。
Commented by hikarigraphy at 2015-05-07 20:48
こんばんは(^^♪
壁、床、タイルなど、どの部分を見ても年代を感じさせますね。
現代で使うには、空調や照明にいろいろ大変そうですが
ビアガーデンは行ってみたいっス♪
数年前に堺筋を歩いた時もレトロなビルが点在していて萌えました^^
Commented by revoir-dima at 2015-05-09 06:48
> rinkatu さん

この芝川家は、ここの他にもいくつかの建築物を所有していたんですがやはり老朽化により取り壊したものもあります。
そうしたのもはもう二度と取り戻せず、話を聞いても何と勿体無いことを…と、管理されてる方とも話してました。
それらもきっと、重要文化財であったはずなんですけどね〜。
Commented by revoir-dima at 2015-05-09 06:53
> precious_m さん

大阪のこうしたレトロビルは、効率よく見て回れるようなコースを記したマップなども用意されており、それを見ながら見学させる方がたくさんおられます。
個人的にはちょっと日の陰り出した夕刻がオススメですね。
いざ大阪に旅行となるとなかなかここに時間を割くのは難しいかもしれませんが、一見の価値はあると思っています。
ちょっとだけ、頭の片隅に置いといてくださいねー(^^)。
Commented by revoir-dima at 2015-05-09 07:00
> hikarigraphy さん

実際にはテナントが何軒も入っており、空調など完備されてはいますが設置には相当気を使っているようです。
室外機なんかもその辺に置くわけにもいかず…。
ビアガーデンは大変な人気で予約は必須。オーナーさんでさえなかなか取れないみたいです。
とはいえひと月くらい前なら取れるんじゃないかな、ってうのが私の印象です。
機会があればお問い合わせを。オススメです(^^)。
Commented by arak_okano at 2015-05-11 21:17
日本の芸術をありがとうございます。
保存は大切ですね。
Commented by revoir-dima at 2015-05-11 23:06
> arak_okano さん

こうしたものの保存にば、手間もかかるでしょうが、コストもかかってるんだろうな〜って思います。
文化財に指定されると、国からの補助も出るんでしょうがとてもそれでは足り無い気がします。
Commented by yosshy_z at 2015-05-12 21:08
“ビルディング” じゃなく “ビルヂング” って書き方が似合う雰囲気ですね~ (^^)
現代の大量生産&均一化とは違い、この時代のものって建築に限らずすべてのものにこだわりと独自性がありますよね!?
きっと当時の技術とデザインの最先端だったんじゃないかと想像してしまいます。
装飾一つとっても手間のかけ方が違う!!
ほんまに “ちゃんと” 造ってありますもん!!
Commented by revoir-dima at 2015-05-13 07:02
> yosshy_z さん

ヨッシーさん、ビルディングとビルヂング、どちらの表記も現在でも使われています。
主に三菱地所系のビルでは「ビルヂング」が使われているそうです。
私の知る所では神戸のレトロビルに「湾岸ビルヂング」があります。
時代の雰囲気を残すのは、はやりビルヂングの方ですよね。
あの当時は、「ディ」の発音が上手く出来る方が少なかったそうです。
Commented at 2015-05-24 23:10
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by revoir-dima at 2015-05-25 20:53
鍵コメさん、コメントありがとうございます。
歴史あるものって、いろんな立場や関わりの中でそれぞれの思い出となり、心の中で生き続けていくのでしょうね。
鍵コメさんがどちらにお住まいかわかりませんが、機会がありましたらぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
そしてそれがまた、一つの思い出となりますように。
by revoir-dima | 2015-05-06 21:58 | Trackback | Comments(12)