2013年 09月 06日
< 今年も行ってきました、越中八尾・おわら風の盆 >
1週間後にはずっと楽しみに待っていた富山の「風の盆」をひかえ、毎日毎日やきもきしながら天気予報を見ていました。
やがて温帯低気圧となるも雨の勢いは衰えず、当日の予報は50~60%。
富山県八尾(やつお)の「おわら風の盆」。詳細は昨年の記事にありますが、音楽を奏でる胡弓や三味線は水に弱く、ほんの少しでも雨が降ると踊りは中止となってしまいます。
窓の外を見ると激しい雨。
さぁどうしよう。
ここはひとつ、行かずに後悔するよりは行って納得することにしよう、と9月1日朝、時おり激しく雨の降るなか富山に向け出発しました。
途中、先日取材させていただいた城端蒔絵の小原さんが個展を開かれているというので城端に寄り道。
八尾に入ったのは午後4時ごろ。雨は止んでいました。
以後、夜半過ぎまで雨が降ることはほとんどありませんでした。
いや~、願えば何とかなるもんです。
風の盆の、始まりです。
昨年と同じく少し離れたところに車を置き、八尾の町に入るとすでにあちらこちらから唄や音楽が聞こえます。
あの、哀調のある艶やかな音色です。
あぁ、風の盆にやって来たんだな、と感じます。
こちらが今回主にご一緒させていただいたメンバーの方々です。皆さま、いつもいつもありがとうございます。
若干一名、すでに出来上がっている方もおられますが、エネルギー充填中なのであります。
こんな感じでみんなでワイワイ喋ったり、飲んだり食ったりして遊んでいるうちにあたりが暗くなりだし、編み笠を持った踊り手さんたちが集まりだします。
いよいよ、もっとも雰囲気の出る夜の風の盆となります。
風の盆の行われる八尾は全部で11の町に分かれています。
それぞれの町で踊りながら町を歩く「町流し」があり、踊り手の衣装も違います。
「上新町」の踊りに出会いました。
この光景を見たくて1年。
この光景を見たくて決断。
あぁ、本当に来てよかったです。
聞名寺(もんみょうじ)では舞台上で踊りが繰り広げられています。
ここは照明も明るく、カメラマンとしては本当に助かります。
それにしても皆さん、艶やかに踊られています。
指の先までキチンとそろえ、しなやかに動き、止まるその所作は本当にきれいです。
聞名寺を出て坂の多いほうに戻ってくると、今度は輪踊りが行われていました。
ここでの踊りは一般の方など、誰でも参加することができ、周りの方に教えていただきながら輪に入る様子もたくさん見られました。
とっても楽しそうです。
こういった輪踊りでなくとも、町では数人の方が集まっては小さな踊りの輪が出来、みなさん思い思いに踊りを楽しまれています。
本当に、踊ることを楽しまれているんだなと思います。
踊りが行われる11の町の中でも1、2を争う人気の場所が「諏訪町」と「錦町」です。両方ともとっても風情のある町並み。夜ともなるとまさに幽玄な町並みとなります。。
こちら諏訪町の様子です。ものすごい人。。。
なので今回は諏訪町はを早々に離脱、「鏡町」に行ってみました。
有名な「おたや階段」をはじめ、ここもまた情緒あふれるとっても雰囲気のある場所です。
夜11時半。鏡町の踊りが始まりました。
こちらの女踊りの着物は白。
この白がまたとってもシンプルでかえって色っぽいんですよね~。
こんな感じで夜も更けていき、いつしかポツポツと雨が降って来たかと思うとすぐに大粒の雨となってきました。
しばらく待っていましたが止みそうにもありませんので、私の風の盆はこれをもって終わりです。
帰り道、濡れた石畳を歩いているとどこからかあの胡弓と三味線の音が聞こえてきました。
音の聞こえるほうに歩いていくと、家の中で音楽を奏で、楽しんでおられました。
そっか、一番残念に思っているのは、地元の方なんだなって思いました。
来年もまた、行けるようなら行ってみたいと思いますが来年からは平日での風の盆となります。
しばらく行けないかな~。。。
でも、あの独特な調べを聞きたくなったら、行っちゃうと思います。
by revoir-dima
| 2013-09-06 00:33