< 京都木津・虫送りに行ってきた >

先日、京都の南の端、木津の虫送りを見に行ってきました。

職場からは車で30分くらいなので、仕事帰りにちょっと寄ってきた、って感じです。

「虫送り」とは、稲田につく害虫を追い払う呪術行事です。


c0183700_20575931.jpg




みなさん「虫送り」はご存知でしょうか。
今回はその「虫送り」を解説しながら、木津の虫送りの様子をご紹介します。


この木津ではふたつの地区で虫送りが行われます。
私が行ったのは「鹿背山」という地区です。

スタートは木津小学校鹿背山分校。
山の中にある小さな小学校。なんだかとっても懐かしさ満載の所です。

c0183700_20572989.jpg


夕方、村の人たちはそれぞれに作った松明を持ち、小学校に集まりだします。
ここでは毎回この松明でコンテストが行われます。
どういう基準で選考されるのかよくわからないので聞いてみたところ、どれだけ「いい感じ」かで決まるそうです。
うーん、よくわかりませんがとにかく楽しくやろうよ、ってことのようです。

c0183700_20573745.jpg


c0183700_20574146.jpg


そしてだんだんと陽が暮れ、ブルーモーメントとなりました。間もなく、夜がやってきます。

c0183700_20574449.jpg


日が暮れ出すと辺りは一気に暗くなりました。
近くの鹿背山西念寺で祈祷を受けた火が学校に運ばれ、いよいよそれぞれの松明に点火。



さぁ、虫送りの始まりです。

c0183700_20574745.jpg

c0183700_2057501.jpg

c0183700_20575367.jpg


火の灯った松明を持ち、決められた順に小学校を出発。田んぼの脇を通りながら村を一周します。

c0183700_2058586.jpg



先日のブログ記事「< 小豆島、あぁ小豆島。 >」でも虫送りについて触れましたが、この行事、とくに小豆島に限ったものではありません。
地域によって多少その形は変わるものの、全国的に行われているものです。
対象となる虫は主に「ウンカ」という虫で、この虫の多い西日本で特に盛んに行われてきました。

春から夏にかけての頃(半夏生に合わせるところもあります)、農作物の害虫を駆逐し、その年の豊作を祈願する目的で行われる伝統行事です。



農薬などの防除法をもたない時代、各地の農村で盛んに行われていましたが、現在では火事の危険などから行われなくなったところも多いそうです。

c0183700_20581274.jpg




もともと虫害は悪霊のしわざと考えられていました。稲などについた害虫を松明の灯りで導き、鐘・太鼓をたたいてはやし、村境まで送って行き、捨てます。

細かいところは違うものの、全国的にほぼこうした共通した形の呪法が伝えられているそうです。

 
 
 

鐘の音、太鼓の音が静かな里山に響きます。

c0183700_20581589.jpg



松明の灯りが、稲田の水に揺らめきます。
c0183700_20582122.jpg


なんとも不思議で、幻想的な光景。

c0183700_20582410.jpg


村の子供たちも手に手に松明を持って歩きます。
この子たちが大人になった時にも、同じ光景が残っているのでしょうか。
そして、今日のこの日に思いを馳せる時がくるのでしょうか。

c0183700_2058862.jpg

 
 
 

やがて村はずれに着くと、手にしてきた松明を一か所に集め、燃やします。
火の側では鹿背山西念寺のご住職が経を唱えています。

c0183700_048236.jpg

一寸の虫にも五分の魂。
殺生をしてしまった虫たちへの祈祷。

c0183700_0481997.jpg

 
 

そして、夏がやってきます。
 
 


さて今回、ここ木津でアートイベントを開かれておられる「木津川アート」さんも虫送りに参加されていました。
私は以前、このアートイベントで撮った写真をオフィシャルの作品集に使っていただいたご縁がありましたが、
まだお会いしたことがないのでごあいさつさせていただきました。

こちらがその時の作品集と、当時のブログはこちらです。
c0183700_0495230.jpg


とっても爽やかで明るく、楽しい方々でした。
チーム木津川アート、コンテストでは「アイデア賞」を獲得されていました。

木津川アートさんのブログでも私に触れて下さり、ありがとうございました。
またご縁がありましたらどうぞよろしくお願いします(^o^)!。

c0183700_048414.jpg



初めて行った虫送り。
想像していた通りでもあり、想像以上でもあった光景でした。

こうした原風景を見ると、つくづく日本人で良かった、と私は思うのです。。。








[PR]
Commented by Focus_Lock at 2013-07-10 19:51
こんばんは(^^♪
田んぼの畦を野焼きする行事は毎年見ていますが
こんな行事も残されているんですね。
都会では田んぼも少なくなっているので虫送りも自然消滅したのかも知れませんね。
松明だけで照らし出された情景にウットリさせていただけました^^
Commented by yosshy at 2013-07-11 08:01 x
意外に近い地域でも、
こんな風習がまだ残っているんですね…。
大人でも幻想的に思うこの風景、
子供たちなら尚更でしょうね。
ホント、何年先も残っていて欲しい風習です。
古いものを大切にしつつ、
新しい試みにも取り組んでいる木津の懐の深さを感じますね。
Commented by 222111a at 2013-07-13 08:17
小豆島の虫送りは先週行われたみたいですね。
でも、虫送りって実は色んな所で開催されている行事なのですね。
ほんと幻想的です。
地域の子供が少なくなって、伝統行事の開催も難しくなっているみたいですが、
こんな行事は残していって欲しいものです。
Commented by monsukewc at 2013-07-13 11:52
こんにちは。
「虫送り」という行事は、知りませんでした。
いい感じの場所ですね。
松明の行列も、すごくいい雰囲気ですが、撮影は厳しそう!
この暗さは、大変ですね。
やっぱり明るいレンズ、ほしいですね^^:
Commented by hiro-6415 at 2013-07-15 10:22
こんにちは^^
地域の伝統行事ですね、主催される地域の方は大変でしょうがこんな催事が守られるのは嬉しいことです。
何時の世も美味しいご飯を食するために、五穀豊穣を願って色々あるのですね!
子供には意味が解らぬとも夏の思い出として想いを繋いで欲しいと思います。
Commented by revoir-dima at 2013-07-15 20:25
> Focus_Lock さん

逆に、田んぼの畔の野焼きってのは見たことがないですねぇ。
そちらでの行事なのでしょうか。
きっと、目的やいわれは同じようなものなのでしょうね。
こういった古来からの風習って、面白いですね。
いつまでも続いて行ってほしいものです。
Commented by revoir-dima at 2013-07-15 20:28
> yosshy さん

この虫おくり、天理でもあります。天理市の山田町あたりで行われているようです。
当初そちらを見に行こうかと思っていましたが、木津川アートの関係もありこちらにしました。
来年は天理に見に行こうかな。
子供たちが松明を持つ姿は心に残りました。
Commented by revoir-dima at 2013-07-15 20:32
> 222111a さん

小豆島は終わりましたか。
棚田の畔に並ぶ松明の灯り。やはり見てみたいものです。
なかなか行き辛い小豆島なのでチャンスがありませんが、行ってみたいですね~。
奈良の田舎の方ではいろんな地域の伝統行事、やはり子供が少なくなってきてやむなく止めてしまった行事も多いと聞きます。
我々は見に行くことしかできませんし、「残ってほしい」と願うことしかできません。
寂しく思うのみですね。。。
Commented by revoir-dima at 2013-07-15 20:35
> monsukewc さん

先日マウント変えし、おわらやきつねに向けて今の機材でどこまで頑張れれるかのシュミレーションでもあった今回の撮影。
やはりF4ではツライですねぇ。
かといって2.8を手に入れる、なんて事はできません。
今回のテストを踏まえての、対策を考えています。
「ガンバル」の一言ですが当たれば何とかなるかな、って考えています^^。
Commented by revoir-dima at 2013-07-15 20:39
> hiro-6415 さん

本当におっしゃる通りですね。そうそう、それが言いたかったんですよぉ!
まんま、言葉を借りたいです^^。
こうした行事を行ってきた地域ではますます人が少なくなって来ています。
明るいうちから現場入りして、集まる方たちを見ていましたが、普段は別のところで生活している、この地域出身の方々が行事のために帰ってきたような方が沢山いました。
そいういう形をとってでも一所懸命守られいるお姿に、ぜひ頑張ってほしいな、と思って見ていました。
by revoir-dima | 2013-07-10 19:10 | Comments(10)